地域の力で「ひらかれた介護施設」に
高齢化が進む現代社会において重要となるのが、地域密着型で運営されるひらかれた介護施設です。なぜ地域密着型サービスの推進がここまで行われるようになったのか、この介護システムにおけるメリットはどこなのかといった点に注目してみましょう。これからは多くの高齢者を社会全体で支えていかなければなりません。そのためには、より柔軟な介護サービスの提供がカギとなるのです。地域密着型サービスはまだ創設されて間もないこともあり、自治体が中心となってさらなる整備を進めていく必要があります。
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地域密着型サービスのメリット
地域密着型サービスのメリットとして挙げられるのが、幅広いサービスを提供できる点です。要介護度に合わせて複数の介護事業者と契約しなければならなかった従来のシステムとは違い、一つの事業所で複数の介護サービスが提供可能となるためです。そうすることで、利用者にとっては馴染みの職員から継続して介護サービスを受けることができるというメリットがあります。手厚いサービスを柔軟に提供できるというのは、事業者と利用者双方にとって大きなメリットとなるのです。
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これからの介護が目指す姿
地域包括ケアシステムにおいて重要な役割を担う地域密着型サービスですが、これからの介護が目指すべき姿はどういったところにあるのかを改めて確認しておきましょう。以前までは介護施設といえば社会から隔離されているものというイメージが強かったのですが、現在では社会全体で高齢者を支えていく必要があるため、地域住民との協力体制を築いていくことが必要となっています。そのため、今よりもさらにひらかれた施設運営をしていくことが重要です。
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地域密着型サービスのデメリット
メリットだけではなくデメリットも確認しておきましょう。まず、地域密着型サービスは要支援者だと受けられない、あるいは要支援度によっては受けられないサービスがあります。また、自治体が主導となって地域密着型サービスの普及に取り組んでいるものの、地域によっては整備が遅れているところもあります。そのため、自治体ごとにサービス内容の格差が生まれてしまっているという問題があります。そのため、住民票を移してしまう利用者も少なくありません。