「地域密着型サービス」を仕事にする前に
丁寧なケアがカギ
地域密着型サービスの良いところは、利用者の数が限られている点です。定員数が少なめなので、その分じっくり利用者と向き合って介護サービスを提供することができます。細かな変化にも気づくことができるので、素早い対応が可能になりますし、利用者との距離感が近いので、信頼関係を築くことができます。このような丁寧なケアを重ねることで、利用者が何を望んでいるのかがすぐに理解できるので、利用者から直接感謝の言葉をもらう機会も多くなるでしょう。こういった感謝の気持ちに触れられる瞬間というのは、介護職を続けていくうえで大きなやりがいとなるポイントです。
また、職員の負担が少ないというのも地域密着型サービスの特徴の一つです。そのため、介護職に就きたいけど、忙しすぎる環境は不安だと考える人にとってはおすすめの職場です。
また、利用者と会話をする機会も多いので、健康面や家族のことなど様々な不安や悩みに対するメンタルケアをすることができます。大規模な施設だとどうしても個別にコミュニケーションをとる機会が減りますし、忙しそうな職員を見て相談するのをためらってしまう利用者もいます。ですが、地域密着型サービスならじっくりと本音を聞いてあげることができるのです。今まで大規模の施設で働いていた人にとっては、個別ケアの機会が多いことに最初は戸惑うかもしれませんが、丁寧に利用者の要望を聞くことを意識して真摯に取り組んでいけば、おのずと柔軟性のある対応力が付いていきます。
Kさんの体験談
24時間365日稼働型の地域密着型サービスで働いているKさんの体験談を紹介します。Kさんが思う地域密着型サービスの良いところは、働く職員と利用者双方が「その地域の住民」であることだと言います。職員にとっては通勤が楽ですし、利用者にとっては頼れる人が身近にいる安心感があるためです。また、一人一人に対して丁寧な対応ができるので、しっかり利用者と向き合って介護をしていきたいと考える人には非常におすすめであるとも。以前Kさんが勤めていた職場ではなかなか個別の対応をする時間がなく、もどかしい思いをすることも多かったそうですが、今の職場に転職してからはきちんと向き合った介護ができるようになり、自分の理想とする介護を続けられているとのことです。
利用者の方と一緒に家事をしたり、外出をしたり、家庭菜園を楽しんだりと、仕事でありながらどことなく田舎に帰ってきたような気持ちになれるのもやりがいだとKさんは言います。まるで自分の祖母や祖父と一緒に生活している気分になれるのが、この仕事の魅力的なところだそうです。